以前東京に行った時は、いつも新宿に泊まっていました。渋谷はよく知っていましたが、実際に住んでみたのは今回が初めてです。
7月と8月の東京は、息苦しいほどの猛暑に見舞われます。渋谷の人ごみ、ネオン、そして喧騒は、暑さの中でさらに重苦しくなります。街を歩くと、まるで街に飲み込まれてしまうかのような息苦しさを感じます。
今回はsequence | MIYASHITA PARKを選択しました。
17階の角部屋だった。カーテンを開けると、渋谷のスカイラインが一望できた。高層階からの眺めは、階下の喧騒から少し距離を置き、ようやく息抜きできるような感覚を与えてくれた。このホテルで一番気に入ったのは、まさにこの点だった。もし中層階を選んでいたら、同じ眺望を上から眺められただろう。
MIYASHITA PARK自体は、デザイン性溢れる複合空間で、パブリックエリアの細部にまでこだわった設計が施されています。夜に階下へ降りると、昼間の賑わいとは対照的に、静かで落ち着いた雰囲気が漂います。しかし、東京の夏はまだまだ厳しいので、秋冬の方がより楽しめる場所と言えるでしょう。
部屋に入ると、最初に気づくのは家具ではなく、雰囲気です。
sequence | MIYASHITA PARKの客室は、すっきりとしたラインでまとめられたミニマルなデザインでありながら、決して冷たく感じさせません。木のアクセントと柔らかな照明が、渋谷の喧騒から隔絶された、まるで別のタイムゾーンにタイムスリップしたかのような感覚を演出します。
窓辺では街の明かりがきらめき、部屋は繭のように静寂に包まれています。日中は床から天井まで届く大きな窓から光が差し込み、隅々まで明るく照らします。夜はカーテンが閉まり、温かみのある室内の光だけが残り、外のネオンライトとのコントラストが生まれます。
夜遅くカーテンを開けて、まだきらめく渋谷の灯りを眺めながら、高台に静かに佇み、世界が遠ざかっていくのを感じる瞬間。この旅で最も貴重な瞬間かもしれない。
見知らぬ街で、静かに息ができる場所を見つけてください。